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航空運賃の仕組み|IATAレートと課金重量を初心者向けにわかりやすく解説

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航空運賃の仕組み|IATAレート・課金重量・BSA・TCR・現地費用まで実務で必要な内容を整理する

航空運賃の理解は、単に「重量×レート」では足りません。実務では、レート体系(IATAレート・TCR・BSA)、課金重量、サーチャージ、現地費用、為替リスク、フライト条件 など複数の要素が組み合わさって初めて見積りが成立します。これらを理解しないと、追加費用・想定外の請求・誤った比較などが発生しやすくなります。

ここでは、会社で初めて航空輸送を担当する人でも判断できるように、実務で使う要素を整理します。

航空運賃の基本式

航空運賃は次の式で決まります。

運賃 = 課金重量 × レート + サーチャージ + 現地費用(出発地・到着地)

多くの初心者が理解できていないのが、“現地費用” も合計金額に含まれるという点です。これは後半で説明します。

課金重量(Chargeable Weight)の決まり方

航空運賃に使う重量は“実重量”ではなく、次の2つのうち大きい方です。

実重量(Actual Weight)

計量した重さ。

容積重量(Volumetric Weight)

縦×横×高さ(cm) ÷ 6000

例:

  • 実重量:120kg
  • 容積重量:185kg
    → 課金重量は185kg。

軽くても大きい貨物は容積重量で高額になるため注意が必要です。

重量の考え方を押さえたら、次はその重量に掛ける「レート」の仕組みを理解しましょう。航空運賃では、IATAが定めるレート体系が基本となります。

IATAレートの基礎(M/M・Q・Cレート)

航空運賃の基礎はIATAが定めるレート体系です。

  • M/M(Minimum Charge):最低運賃
  • Qレート:小口向けのレート
  • Cレート:重量階層で単価が下がるレート

航空運賃は「重くなると1kgあたりが安くなる」という階段方式の考え方です。このIATAレートを基礎に、実務ではより柔軟な仕組みが運用されています。特定品目向けや契約型の特別レートがそれにあたります。

実務で必須:TCR(特定品目運賃)とBSA(ブロックスペース契約)

初心者が知らないと比較ができなくなるのが、この2つです。

TCR(特定品目運賃)

特定の品目に適用される特別レート。


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  • 食品・衣類・電子機器など、品目ごとに設定される
  • 品目によっては通常レートより高い/安い

実務では、一般レートなのかTCRなのかを事前確認する必要があります。

BSA(Block Space Agreement)

フォワーダーが航空会社と「まとまったスペースを事前契約」する仕組み。

  • BSAスペースを持つフォワーダーは強い
  • 便が混雑していても確保されやすい
  • 大量貨物で大幅に安くなることもある

見積り比較では、「このレートはBSAか?通常レートか?」を聞かないと正確に判断できません。レートの種類を理解したら、次に必ずチェックすべきが“サーチャージ”です。これは航空運賃の見積りで最も誤解が多い項目です。

サーチャージ(FSC・SSC・その他)

レートとは別に、次の追加費用が発生します。

  • FSC(燃油サーチャージ):燃料価格によって変動
  • SSC(セキュリティチャージ):保安対策費
  • 航空会社の個別チャージ:混雑状況により変動

サーチャージを見落とすと、見積りと請求額が大きくズレます。

サーチャージは航空会社が設定する追加費用ですが、これ以外にも地上で発生する“現地費用”があります。見積りで抜けやすい部分なので注意が必要です。

航空運賃には“現地費用”が必ず発生する

運賃だけでは総額はわかりません。下記は典型的に発生します。

出発地(Origin)の費用

  • 書類作成料(Documentation Fee)
  • ターミナル費用(Export THC)
  • 倉庫保管料
  • カットタイム後の延長費用

到着地(Destination)の費用

  • D/O Fee(Delivery Order)
  • 輸入側のTHC(Import THC)
  • 空港保管料(Demurrage)
  • 搬入・搬出費

「うちは航空運賃を聞いたはずなのに、現地費用が高かった」という相談の8割は、この理解不足によるものです。

現地費用を含めた総額を理解したら、最後に見積り金額を左右する“為替変動”にも目を向けましょう。航空輸送では多くの料金がUSD建てで動きます。

為替変動の影響(USD建てのリスク)

航空運賃やサーチャージは多くの場合「USD建て」です。

  • フォワーダーが提示するレートには為替レート(換算レート)が反映されている
  • 見積り時と請求時で為替が動くと差額が出る

為替差損を防ぐために、フォワーダーに次の確認が必要です。

  • 換算レートはいくらか
  • レート保証は可能か(不可ならその理由)

為替変動と同じように、料金水準にも差が出る要素があります。それが「誰と契約するか」という違いです。

フォワーダー料金と航空会社料金が違う理由

理由は次の通りです。

  • フォワーダーは混載でまとめて“Cレートの安い階層”が適用されやすい
  • BSA枠を持っていれば優遇レート
  • 航空会社直契約は荷主の数量に依存

料金差は自然なものなので、単純比較だけでは判断できません。

各料金の仕組みを理解した上で、次に重要なのが“見積り依頼時に何を確認するか”です。ここを押さえると価格比較が正確になります。

見積り依頼で必要な交渉ポイント

課金重量だけでなく、以下も見積りの重要条件です。

納期(必要なリードタイム)

「いつ到着すべきか」でレートの選択が変わる。

  • 直行便で早く
  • 経由便で安く

使用航空会社

信頼性・遅延率・スペース状況が異なる。

経由地(トランジット)条件

国によっては温度管理が不利になる。

BSA枠の有無

混雑期に“載るかどうか”が変わる。

これらを確認しないと、価格だけ比較して失敗します。

初担当が避けるべき料金トラブル

  • 課金重量の誤り
  • サーチャージの見落とし
  • TCRか通常レートかを確認していない
  • BSAかどうかを確認していない
  • 為替変動を理解していない
  • 現地費用を見積りに入れていない

見積もりを取りたい方へ(共通フォーム)

航空運賃は、貨物の「大きさ・重さ・品目・出発地と到着地」で大きく変わります。
これら4項目を送れば、最適なルートと費用が案内できます。

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要点まとめ

  • 航空運賃は「課金重量×レート+サーチャージ+現地費用」で決まる
  • IATAレートだけでなくBSA・TCRも理解が必要
  • 現地費用(THC・D/Oなど)は総額に大きく影響
  • 為替リスクを理解し見積りと請求の差を防ぐ
  • 見積りは納期・航空会社・経路など価格以外の条件も重要
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